東京2025デフリンピック ゴルフ競技の報告

2025年11月18日から21日まで、東京都江東区にある若洲ゴルフリンクスでデフリンピックのゴルフ競技が開催されました。
この競技は参加国21カ国、参加人数合計64名(男子43名、女子21名)で競われました。

デフリンピックのゴルフ競技は個人戦が3日、男女混合チーム戦が1日の計4日
個人戦は18ホールx3日間の合計のストローク数で競いました。
男女混合チーム戦は、男女1名ずつでペアを組み、1カ国につき最大2組出場可能です。男女のペアが組めない国は出場不可です。競技方法は一つのボールを交互に打つフォアサム形式で、ティーショットは男性が奇数ホール、女性が偶数ホールのティーショットを行うことになっていました。

日本代表の成績

日本代表の成績は以下のとおりです。

・個人戦 男子
 7位入賞:前島選手、20位:渕選手、23位タイ:袖山選手
・個人戦 女子
 7位タイ入賞:辻選手、15位:中島選手
・男女混合チーム戦
 8位入賞:前島選手・辻選手ペア、9位タイ:渕選手・中島選手ペア

選手は日頃から培った練習の成果を出し切り、3日間の個人戦と団体戦を戦い抜きました。
個人戦でも男女混合チーム戦でもともに入賞を果たした前島選手、辻選手、おめでとうございました。
そして選手の皆様、本当にお疲れさまでした。

公式練習日

公式練習日では、本番に向けて攻略をどのように行うか最終確認が行われました。
またこの日、千葉県にあるゴルフスクール「エパック」の生徒(小学生等)から色紙をいただき、選手に共有されました。この応援は選手の力になったと思います。ありがとうございました。

ゴルフスクールエパックの皆様、応援ありがとうございます。

大会1日目

練習日とは違い、国際大会にふさわしくグリーンが硬く仕上がり、また気温の上下も大きく厳しい戦いになりました。
そのせいかスコアを落とす選手が続出していました。
1日目はドイツのアレン選手が6アンダーを出しロケットスタートを切りました。
日本の選手は前島選手が10位、辻選手が8位タイと健闘していました。

また、試合会場には多くのギャラリーが駆けつけ、選手を応援していました。またギャラリー同士で久しぶりに会って会話に花が咲く光景が見られたのは、これまでの大会ではギャラリーがいなかったのもあって、デフリンピックならではの光景と感じました。

大会2日目

1日天気が良くコンディションは良好でしたが国際大会にふさわしいグリーンの硬さに選手は引き続き苦湿られました。
日本の選手は前島選手が5位タイ、辻選手が6位といずれも前日より順位を上げ、大いに健闘していました。メダルへの望みを残し最終日を迎えることになりました。

この日も前島選手の応援や、プロゴルファーのプレーを一目見ようとギャラリーが詰め掛けていました。また、江東区のデフリンピック応援ツアーで多くの方に来ていただき、18番ホールで観戦されていました。観戦の間は、18番ホールがプロのトーナメントのような雰囲気になっていました。

大会3日目(個人戦最終日)

天気は晴れ、気温は最低7℃最高16℃、風穏やかな絶好の気象条件となりました。

この日は鳥取のろう学校の生徒が前島選手の応援のために駆けつけて、垂れ幕を使って選手の応援をしていました。前島選手にとってこのことは大いに力になったと思います。

男子はドイツのアレン・ジョーン選手、女子はインドのディクシャ・ダガール選手が他の選手を圧倒し、金メダルを獲得しました。

鳥取聾学校の学生が前島選手の応援に駆けつけてくれました。
女子の優勝はインドの選手、2位はフランスの選手、3位はカナダの選手
男子の優勝はドイツの選手、2位はアメリカの選手、3位はドイツの選手
左から渕選手、前島選手、辻選手、中島選手、袖山選手、それぞれの順位を手話で表してくれました。

大会4日目(男女混合チーム戦)

前島選手・辻選手ペアは前半イーブンで折り返し、一時的に2位でメダルが狙える位置に着けていたものの、後半スコアを崩してしまい、メダルを逃すという悔しい結果になってしまいました。
男女混合チーム戦はカナダのペアが2アンダーという見事なスコアを出し、金メダルを獲得しました。

ゴルフ競技の最終日ということもあり、多くのギャラリーが詰めかけ選手の応援をしていました。4日間いずれも多くのギャラリーに応援に来ていただき、誠にありがとうございました。

優勝はカナダの選手、2位、3位はドイツの選手

最後に

デフリンピックの運営にあたった東京都スポーツ文化事業団及びデフリンピック運営委員会の皆様、競技会場を提供及び整備してくださった若洲ゴルフリンクスの皆様、日本選手団のウェアをご提供いただいたアシックス様、競技時のユニフォームや帽子等をご提供いただいたラフ&スウェル様、グリップのご提供をいただいたSUSAS様、ボランティアのご協力をいただいたプルデンシャル生命様、チームのコンディショニングサポートをしていただいた桜台はりきゅう接骨院様、トータルゴルフフィットネス様、チームのサポートをしていただいた山下様、競技委員としてルーリングのサポートをしていただいた日本プロゴルフ協会及び日本女子プロゴルフ協会の方々、競技スタッフとしてルーリング及び通訳など多岐にわたるサポートをしていただいた袖山由美様、ゴルフ競技におけるろう者の代表(DR)を務めていただいた曽根様、及び日本手話言語通訳の増成様、4日間にわたる日本手話言語の解説をいただいた柳田様、ボランティアをしてくださった渡邉様、米山様、後藤様、応援に駆けつけてくださった皆様、
多くの方々からの多大なるご協力や応援に、深く感謝の意を申し上げます。

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